ソフィアはエセルを眺めながら優しく言った。


「そうですか…。すみません。余計な事を言ってしまって」


「いえ…」


急に恥ずかしくなってきたエセルは頬を紅潮させながら俯いた。


するとフェリアが本棚のところに駆け寄り、並んでいる本を見つめながら口を開いた。


「要するにホルストという男の詳細を調べればいいのよね」


フェリアがこちらを見て笑顔をのぞかせた。


こういう暗い場面でもフェリアの前向きな考え方は頼りになる。


「そうだな。探してみよう」


レオルがそう言ってフェリアの隣に並んだ。


エセルもコクっと頷くとその辺の本棚の前に立った。