君色片想い


「このあと、お昼休みじゃん?だから、美帆たちが一緒にお昼しよってさ」


サバサバした万里香の口調があたしはめっちゃ好き。


ちなみに美帆は、あたしたちとは違う教育学部の女の子。


万里香と同じく入学式のときに仲良くなったんだ。


「てコトは美帆たち、もうすでに学食の席とってくれてるってコト?」


「みたいね。やった♪」


万里香はケータイの画面を見て、嬉しそうに笑った。


学食はいつも混んでて、なかなか席が取れないんだ。
だからこうして空き時間を利用するしかないの。


そんなやり取りをしているうちに、スロープ式の教室の席は人でいっぱいになってきた。


「ふぁあああ。眠くなってきたぁ」


「葉菜はちょっと寝すぎ」


「だって興味ないんだもーん」