家に居る間、ネムは魔法の練習や、薬剤の調合の仕方を勉強していた。 才能なのだろうか、ネムは見る見る間に成長していった。 ネムの母親は大喜びで、近所の人に「うちの子はいずれ大魔法使いだわ」なんて言いふらしているのでネムは嫌な気持ちだったが…… もちろん陽汰やお婆ちゃんに会いたかったし、市場にも行きたかった。 ――でもネムは目標を決めていたのである。 ディルクにも話すことなく、自分の内に秘めていたので、誰もそれを知る事はなかった。