「そんなにがっついたら、いくらぬるくても火傷してしまうだろう。ゆっくりお飲みよ。――あぁ、ネム。それを飲んだらお風呂に入っておいで」
「お婆ちゃん。あたしもあんなに上級な幻獣を呼び出せるようになる?」
「なるだろうね、なんていってもあたしの孫だからね。それにあれはまだ中級さ。でも、その前に魔法を沢山勉強しなさい」
「でもあたしの街には学校が無いんだもん。他の皆がどこまでやっててどんな事をしているのか分からないよ。どうしてあたしは学校に行けないの?」
「わざわざこっちに引っ越してきた理由がちゃんとあるんだよ。だからまた向こうに戻るには少し長い時間が必要なんだ」
それを聞いたネムの顔があまりにも悲しそうだったのでお婆ちゃんは慌てて付け足した。
「戻ったときに恥ずかしくないようにあたしも魔法を教えるし、ネム自身も勉強しなくてはいけないんだ」


