「エレン殿がスープを作ってくださった。お前の大好きなスープだよ。下に行こう」 「うん、分かった……」 そうして下の部屋に戻ると、そこにはお婆ちゃんしか居なかった。 「エレン殿、これは!?」 「陽汰は今日の出来事で疲れてしまったのか、寝てしまったよ。奥の部屋で寝かせてある。ネムも飲むだろう? ふんわりスープ」 お婆ちゃんは微笑むと、ネムの返事を聞かずにキッチンへ入って行った。 「なんか、ちょっとラッキー! 顔合わせなくてすむもんね」 そう言ってネムはディルクにウィンクして見せた。