二人の会話を訳が分からないといった顔で聞いてる人間――小池陽汰にネムはすかさず話しかけた。
「ヨータ! 面白い名前♪あのね、あたしはネム。あなたいくつ? あたしは14歳!」
弾丸のように話すネムに、陽汰は一生懸命答えた。
「あ、オレは16歳だから君の二つ年上だね」
それを聞いてディルクが口を挟んだ。
「この世界ではネムは貴様よりずっと年上だ。口を慎め小僧」
「猫、喋るの? なんなの? 夢?」
ディルクは気分を悪くしたのかそれ以上陽汰を口をきこうとはしなかった。
「あたしが答えてやろう。ここは魔法の国だ。魔法が使えるなんてありえないと思うか? しかしここはそういう世界なのだ。地球とは違う」
聞いたこと無い言葉が出てきたのでネムは聞こうとしたが、その前にお婆ちゃんが付け加えた。
「地球は、人間が住む世界のことさ」


