――ああ、あの時のセリフと同じだ。


 やっぱり……この人はディルクなんだ。


 ネムはクラウディオの言葉で確証を得た。


 最後にもう一度振り返り、今度は笑顔で陽汰に言った。


「ありがとう! 貴方がくれた幸せの道、歩んでいくね」


 クラウディオは意味が分かったらしく、笑っている。

 そして、こう告げた。



「小僧、敬意を示そう。そして願わくば貴殿が安らかなる眠りにつかん事を……」






 ――それから何度も何度も話し合い、結婚式は二人が生まれた日にする事にしたのだった―