まもりねこ。


「あんなに自慢だった白い毛がこんなになっちゃって……ごめんね? あたし達を護る為に……っ」


 体をよく見ると、所々裂けていた。


「痛かったよね、とっても。皆が痛い思いをしないように盾になってくれたんだよね……?」


 いつもなら返事をしてくれるのに……

 皮肉でもいい、何か言ってほしいのに。


「特別な感情、か……よく考えたらあたしもそうなのかもしれない。猫と人間……うん。悪くないんじゃない?」


 そして、そっとディルクの頬にキスをした。


「愛……かな?」