まもりねこ。


 ネムはディルクの前足を優しく握ってあげた。


「ここに居るよ! 魔力が回復するまでもう少し待ってね!! ごめんね……普段からきちんとしておくべきだったのよ」


「私は……幸せだ。お前の守り猫として、とても……。最後まで護れないのは……悔しい、が」



「そんな事ない! お願いよ……喋らないで」


 ディルクの毛並みがネムの涙でぐしゃぐしゃになっている。