ふと、ディルクがゆっくりと目を開けた。 「終わったようだ、な。エレン殿は……?」 お婆ちゃんの姿を探すと、自分と周りの草花に回復魔法をかけていたのが見えた。 だがとても弱々しく、今にも消えてしまいそうな魔法だった。 お婆ちゃんはこっちを見て頷いてきた。 「大丈夫! 心配しないで!! それより……お願いだからもう喋らないで? 回復してあげるからね……っ」