陽汰は必死にイフリートと戦っているようだったが、恐らくもう――
段々と陽汰の顔付きが変化してきたのだ。
「さぁ! 今こそ決断する時ぞ!!」
サラマンダーに後押しされたネムは、これを逃すとチャンスはもう無いと思い、大急ぎで命令を下した。
「サラマンダー! ‘全て’を浄化して!!」
「……そなたの御意のままに」
サラマンダーは目を閉じてぶつぶつ呟き始めている。
それを見たネムはハラハラしてしまった。
――もう時間が少ないって言うのに。
見る見る間に陽汰の顔が変わり、イフリートに戻ってきていた!
「はーっはっはっ!! 別れの挨拶は済んだか!?」
もう駄目だ……あたしのせいで世界が……
サラマンダーを見上げると、にこりと微笑んでいた。
ネムにはそれが分からなかった。
なぜこの状況で笑っていられるのか?


