「ふむ。あやつが偶然人間を見付けるなどという話が滑稽である。真に純粋な心を持った人間、つまり青い光から現れた人間を、我々獣集が見付けだせる事は不可能ぞ」
サラマンダーは溜息をついた。
――その溜息からは少し炎が混ざっていた。
「赤い光から現れた人間なら不可能ではないが……ゆえにあやつは嘘をついておる。もしくは両方が嘘をついておるか。どうだ? イフリートとやら」
イフリートは大声で笑っている。
「さすがにお前は騙せないみたいだな!! 気分がいいぜ!! 今ならなんでも答えてやるかもな!!」
ネムは余計に分からなくなってきてしまった。
自分の理解力の無さに苛立ってしまうほどだ。


