――ディルクが最後の力を使って自分たちを護ってくれた―― ネムは胸の中が熱く、だけど温かさで溢れてくるのが分かった。 イフリートがぶつぶつ呟いているのを無視し、召喚の呪文を唱え始めた。 「ネム……」 お婆ちゃんは心配そうに見つめていたが、もう何もかもをネムに任せるしかなかった。 自分では太刀打ち出来ない事がよく分かっていた。 「もう呼ばせやしねーよ!!」 イフリートは力強く炎の玉を放った! ――が、その玉はネムの目の前でふっと消えた。 「!?」 その場にいた皆が目を真ん丸くしていた。