「……案……ずる、な。大丈夫だ……し、かし……この体のままでは……」
ディルクはネムの方を振り返らずに言った。
とても苦しそうに呼吸をしており、喋るたびに喉からヒューと奇妙な音がしている。
ネムは唇を噛み締めながら首を横に振った。
「早く手当てしなくちゃ!! やだ……嫌だよディルク!!」
「何を……言っているのだ? まるで、わたしが、死ぬ、みたい……ではない、か」
「おー。しぶといな化け猫。ま、その分だと次の一発で確実におさらばだけどな!!」
そう言うとイフリートは急速に魔力をあげている。
次の一撃はさっきよりも強力なものにしようとしているようだ。


