「おいで!! ユニコーン!!」
白く輝く光の中から現れたのは……
額の真ん中に螺旋状の筋の入った一本の角が生えた、馬のような純白の生き物――ユニコーンだった。
出てきた途端に暴れだそうとしたが、ネムはユニコーンを胸の中で抱いてあげた。
すると……ユニコーンは借りてきた猫のように大人しくなった。
「まさかこんな上級の幻獣を呼び寄せるとは。しかも大人しくさせるなんてお前……処女だな?」
「純潔って言いなさいよ!!!」
「しかしそいつじゃ俺に勝てねーよ」
「いいのよ! この子はお婆ちゃんと結界を護るために出てきてもらったんだから!!」
イフリートはそれを聞いて目をまん丸にした。


