相手の言う事は正論だったが、ディルクは中々話し出さない‘それ’にひどく苛立っていた。
「やはり赤い光と共に来た者であったか……」
「名前の分からぬお前さん。一応もう結界は張ってあるのでな。甘くみないでもらいたいね」
‘それ’は辺りを見渡した。
「ふーん。ま、こんな魔力の弱いボロボロの結界じゃすぐに壊れちまうと思うけどな。それより、まず一つめの質問の答えといこう」
‘それ’は、みんなの顔を交互に見て、楽しそうに反応をうかがっている。
「俺は……イフリート様だ。お! いいねえその表情。んで、なぜここに居るかは人間を見付けたからだ。以上!」
「お婆ちゃん……イフリートって何?」
ネムは恐る恐る聞いた。
皆、気が立っているようなので本当は質問したくなかったが、知りたがりのネムには我慢できなかったのだ。


