その痛い視線から目をそらすと、ネムはある事が気になった。
「ヨータ……昨日ちゃんとお風呂入って洋服変えた?」
「えっ!? どうして!? オレ、臭い?」
そう言うと陽汰は自分で自分のにおいを嗅ぎ始めた。
ディルクはお婆ちゃんが用意してくれている自分専用のクッションに腰を下ろし陽汰とネムのやり取りを見つめた。
「ううん。ただ、なんかちょっと汚れてるって言うか――マントとかパンツ、なんかぐちゃぐちゃだよ。ちょっと土もついてるし……」
「あぁ、実はさっき外に出て草の上で寝転がってたんだ。なんか気持ちいいよね。天気がいい日に草の上でごろごろ~ってさ」
陽汰は笑顔で‘のび’をしてみせた。


