しかしディルクはお構いなしにネムの隣に座り込んだ。 「仕方ない。話してやろう。後で叱られるのはわたしだが」 そしてディルクはネムがクッションから顔を離すまで待とうとしたがそのまま続けた。 「昔……お前はとても魔力の強い子供だったのだ。誰が教えたわけでもないのに色々な魔法を扱えた。いつか話しただろう?わたしの毛を染めてしまった事を」 「……うん」 「ただの真っ白じゃつまらなかったから染めたらしいがな」 ネムはクスッと微笑んだ。 いつの間にかクッションから顔を離している。 「続けて?」