封を開けると、ピンク色の便箋が数枚と、ピンク色の貝殻が施されている羽ペンが入っていた。


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 キュートなネムへ。

 この間は久しぶりに会えてとっても嬉しかったよ!

 ロミルダの結婚の話、ビックリした!?

 結婚式は挙げないって事だから、ネムに会うまで内緒にしておこうと思って。

 案の定、あなた凄い驚いてたね!

 あー。なんだか字を書くのってめんどくさいわね。

 まぁ、魔法で羽ペン動かしてるんだけどね。

 そうそう、同封してある羽ペンはどう?ロミルダと二人で選んだの。

 お誕生日プレゼント遅くなっちゃってごめんね。

 ちゃんと使ってね! バーイ。

 アリーセ&ロミルダ

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「とっても気に入ったわ。ありがとう」


 羽ペンにキスをして、ペン立てにそっと置いた。


 ネムはふと、ブレスレットの事を思い出した。


 あの時の出来事をディルクに話そうとしていたのに、なぜ今の今まで忘れていたのか自分でも不思議なくらいだった。