陽汰はお礼を言い、恐る恐るカップに口をつけ、一口飲んでみた。
すると息をつく暇もないくらい一気に飲み干してしまったようだ。
「ちょ、ちょっと! どうしたの!?」
「美味しい!! 何杯でも飲めちゃう気がする!」
陽汰があまりにも大きい声を出して絶賛したので、周りの皆がクスクス笑い始めた。
店員さんは嬉しそうにこっちを見ていたが、ネムはとても恥ずかしくなって陽汰と同じように一気に飲み干し、陽汰を連れてそそくさと店を出た。
「カイザーったら! お店の中で大きな声出すなんて恥ずかしいじゃない!」
「ごめんごめん。だってとっても美味しくて」
「その気持ちは分からなくもないけど……でも次からは気をつけてね」
陽汰は照れくさそうに頭をかきながら頷いた。


