「一回五十七コンズだよ。おっと、高いなんて批判はいらないぜ。なんせこのマーマン達はそこらのと違ってちょっくら珍しいからな。悪さをしないようにしつけてあるんだ。後は釣り上げてからのお楽しみ」
やっと終わったかと思ったが、店主はふと思い出したように喋りだした。
「そうそう、こいつらは他のと比べてエサ代も結構かかるんだ。きっちり毎回同じ量を与えないとすぐに怒り出して体中から針が飛び出すぞ」
なんて断ったらいいか分からなくて陽汰は戸惑ってしまった。
その間もこの店主は一人でベラベラと喋っている。
「カイザー!」
聞きなれた声がして、陽汰は思わず笑顔で振り返った。
やっとここから抜け出せると思ったらしい。
「ママが探してたよ!お手伝いをサボるなんてあなたらしくないわね。ほら行くわよ。おじさんごめんね」
そう言うとネムはさっさとその場から離れた。
陽汰は店主にぺこりと頭を下げると、急いでネムの後を追いかけた。
ネムが待っている場所まで行くと、ネム以外皆居なかった。


