「悪気は無いから許してね。さてと、それじゃ行こう。もしはぐれたりしても、それぞれ楽しむって事でいいよね」
皆、アリーセの意見に賛同し、右から回ることにした。
一歩一歩進むにつれて、陽汰の顔がどんどん明るくなり、まるで宝物を探しているかのような小さい子供の顔つきになった。
年に一度のお祭りなのでエルフやゴブリン達も混ざっていてビックリしたがそれも徐々に慣れてきて、何を買おうかわくわくしている。
――それを見て、ネムは心が温かくなった。
さっきは重い雰囲気だったが一緒に来れて良かったし、子供のような可愛い一面も見れたのでそれだけで満足だった。
このまま満月が来なければいいのに……
ふと考えたがすぐにやめた。
陽汰には陽汰の生活があるのだから、と。


