「これこれ! このシャツ。ボタンが薄い黄色の星型なの。でも数年前に着ただけなのに入るかしら? ディルク、リボンをちょうだい」
ディルクはリボンを口に咥えて、ネムの肩にかけてあげた。
そしてストンと降りると、さっきの非難スペースにちょこんと座った。
「さぁ、後はアクセサリーね! もう時間が無いから急がないと!!」
その言葉を合図に、ディルクは小物入れに向かっていった。
そして1つのアクセサリーを前足でつついた。
「わたしはこれがいいと思うのだが」
ネムが見ると、そこにはお母さん手作りの、まるで海の浜辺を思わせるようなブレスレットがあった。
「わぁ、これ懐かしい! ママには悪いけどすっかりこの子の存在を忘れてた」


