私はとても安らかな気持ちでいた。

もう1人の私も悪魔も私の中から姿を消した。

もちろん杏子も…。

間もなく警察も来るだろう。

私は逃げも隠れもしない。

静かにその時を待とう。

突然大女将から呼ばれ私は大女将の離れに向かった。

大女将は厳しい顔で告げた

『幸子、お前は昨日夕方には帰っていつも通りあたしのマッサージをしたんだよ。そしていつものようにあたしと食事をして、あたしが眠るまでいつもの話し相手をしてくれたんだ』