少し肌寒い風が余計に私の心に吹き込んで来た。

洋一さんと別れ私はこの辺で1番高いビルを目指していた。


やっと着いた…。

私は屋上へ向かう。

重い足取りとは裏腹にもう1人の私が急げと背中を押している。

屋上へついた私はフェンスを乗り越えて空を見ていた。

全然怖くなかった。

さっきまで冷たく感じた風さえ優しく包んでくれるベールに思える。

下を見る…。

真っ黒のアスファルトさえも心地良く眠れる温かいベッドに思えてきた。


ゆっくりと眠ろう…