死ぬ事を覚悟した私でも初めて愛した洋一さんだけはどうしても忘れられなかった。

あの優しい顔を思い出すと死ぬ事に躊躇をおぼえる。

いろんな思いを巡らせながら、せめて最後に洋一さんの顔みて死のうと決めた。


私は洋一さんを食事に誘った。

洋一さんも私を誘うつもりだったと笑っていた。

私の中に小さな小さな灯火が生まれた。

胸が久しぶりに弾んだ。

洋一さんは私の思った通りの人。


洋一さん、あなたに会いたい…。