長い1日を終え部屋で1人月夜を眺めていると杏子が入ってきた。

楽しそうに1日の事を話す。

私が隅に追いやられた事も分かっていない

『幸子ってすごいよね!女将みたいに指導する側になってるんだもん』

私は情けなくなった。
泣きたくなった。

きっと杏子が悪いんじゃなく、私が醜いから仕方ない事なんだと考えてしまうほど心が弱ってしまっていた。

心の中の私がポツリと言った


『死ねば楽になるよ』