地元を離れ三年。

中居も板につき料亭の仕事も女将の側付きで仕事をさせてもらっていた。

そして洋一さんとも二人で食事に行くほどにまでなっていた。


梅雨入りしたばかりの大雨の日。

中居頭の武山さんが私を呼びに来た。

私にお客が来ていると…。

心無しか私には武山さんがうっすら笑った気がした。


私にお客?


見当もつかない。

誰だろう…?