高校も杏子は私と同じ学校を選んだ。

年齢を重ねるごとに美しくなる杏子。

私は…私は相変わらずニキビだらけの赤ら顔。傷痕も火傷跡のように膨れ上がり瞼は半分下がったまま…。


鏡を見るのもガラスに映るのもたまらなく嫌だった。


卒業を半年前に控えて就職活動も落ち着き私は中小企業会社の内定を受けた。


これでやっと杏子から解放される。

新しい門出がたまらなく嬉しかった。


『幸子、会社決まらないの?私まだ決まらないんだよね。』


正直、私には杏子の内定なんてどうでも良かった。