いつものようにまたあたしが丸く言いくるめられるのを想像していたのに陽介から出た言葉は
「悪いかよ。」
「え…?」
片手で顔を覆って
「お前が思ってる以上に俺は独占欲も強いし、めんどくせーよ。」
あたしから視線をはずしてまた照れてるみたい。
それにあたしは
「うん。」
と言うだけ。
「それに、お前が思ってる以上に沙月のことも好きだから。」
だから不安になるな。
今度はあたしの目をまっすぐ見ながら…
「うん…。」
気づいてたんだ…
陽介…
「陽介…でもあたしのほうが好き。」
そう言いながらあたしは陽介の背中にギュッと腕を回す。
絶対陽介よりあたしのほうが好きだもん。

