「それから、これ。はい」
いつの間に置いたのか、ベッドの隅っこにはこの前買ったワンちゃんのぬいぐるみ。
「キャー!ワンちゃん久しぶり!!」
相変わらずフワフワですごく抱き心地が良い。
「本当にありがとうー。」
絶対毎日抱いて寝るんだ。
「はい、じゃあこれはまた後でな。」
ギュッと抱きしめていたワンちゃんをヒョイッととられてしまった。
なんだか、この光景前にも…?
「えー…。」
「ふくれんなよ。」
「だって~…」
せっかくの陽介のプレゼントがあ…
そう思いながら、再びベッドの隅っこに座るワンちゃんに目をやると
「何、俺よりあれのほうがいいって?」
不意に腕をぐいっと掴まれ、あっという間に陽介の腕の中。
「へ!?///」
突然のことだからあたしもびっくり。
「ふーん?俺よりあの犬とるんだ?」
あれ…
もしかして…
「陽介、ヤキモチ?」
人形なのに…?
あの陽介が?
あまりにありえなさそうなこと。
だから少しだけおかしく感じる。

