もっと触れたい。
だけど、怖い。
こんなこと思ってるあたしはいやらしい、陽介にそんなこと思われたら…
「それ、本当無理だから…。」
「え?キャッ…」
不意に陽介の顔が歪んだように見えたと思えば、視界が一気に揺らいだ。
どうやらあたしは押し倒されている…みたい?
「…陽介?」
反抗することもできないあたしはその体制のまま、恐る恐る問いかけてみた。
だけど陽介から返ってきた言葉は
「お前、誘ってる?」
まったく想像していないものだった。
「誘ってるって…へ?」
考えるよりも先に陽介からのキス。
離れてはまた深く口付けされ、あたしはついていくので精一杯。
「ん…よ…すけ…」
こんなこと始めてであたしの頭の中も心もすべてがトロンと溶けてしまいそうな感覚で…
このまま…
そう思ったのに…
「……?」
床に押し倒されていたはずのあたしの体は、陽介に抱きかかえられさっきまでの座った状態に戻っていた。

