大好きより大好き




「…もう~。」


不意打ちのキスって本当にびっくりする。


さっきから一向に鳴り止まない心臓を落ち着かせようと必死になるあたしを見て



「何、もう1回したいって?」


陽介はいじわるを言う。



「え、ちょっ…」


だけどあたしも嫌とは言えず、開いた唇に舌をねじ込まれさっき以上に深く口付けされる。


「ん…」



肩に腕を回され密着する体は今日一番の温かさ。



いや、むしろ熱いくらいかもしれない。



あたしも陽介の服の裾をキュッと握る。



あたしが息苦しくなったころ、ゆっくりと離れる陽介。



少し息をきらして見上げれば


「何いまさら赤くなってんだよ。」


からかうように笑われた。



だけど未だにこういうキスには慣れないんだ、あたし。



だって、なんか…


もっとって思っちゃうんだもん///



「だって…」



どうしようもないこの気持ちをどう伝えればいいかわからないあたしはただジッと陽介を見つめることしかできない。