「お母さん、この格好大丈夫かな?」
日曜日の朝。
今日は10時に陽介の家っていう約束。
30分前にあたしは準備万端。
「あらあら、今日は一段と可愛い格好しちゃって。」
フフフと微笑むお母さんにあたしも少しハニかむ。
「じゃあ、これはお母さんからの誕生日プレゼントよ。」
そう言って何かをあたしの手に握らせた。
「お母さん…。」
なんだかホッコリした気持ちで手のひらを見てみると…
「……へ?」
何…これ!!!!
「…ちょっとお母さん///」
「どうせ今日はお泊りするんでしょ?」
口に手を当ててオホホと笑うお母さん。
そう、あたしの手の平にあるそれは、
「避妊はしっかりね?」
……もうこんな親いやああああ…。
「はあ…あたしたちはまだいいの!だからこれ返す。」
もらったばかりのそれをあたしはまたお母さんの手に戻した。
どうしてお母さんがそんなこと心配するのよ~。
「そお?でも陽介君のこともちゃんと考えてあげなきゃダメよ?」
「…もう、あたし行って来るからね!」
別にお泊りなんかじゃないんだからね!
そう付け加えてあたしは家を出た。

