甘い夏  煙草の匂い




俺に「見ろ」と言わんばかりに、茶封筒をジンライムの隣へ置く。

「…なんすか?」


奇妙に思い、そうっと覗き込む。

封筒の奥に、写真が一枚入っているようだ。


「真那…?」


取り出してみると、真那がニコニコしながら携帯で話してる写真。

しかし、どう見ても隠し撮り。


「これもアイツが…?」

「…。」


ふと感じた違和感。真那の眉間に黒い…ゴミか?

指で軽くなぞると、ボコっとした感触。


…え?


…穴?



「これっ…!」

「入院している間に、送られて来たそうだ。」

「いつ?!」

「それが…2・3日前だったとしか覚えてないそうだ。」

「覚えてないって…?」

「留守中は、秘書に任せてあったからな。」

「送られてきたって事は、これが入ってた封筒か何かあるハズだろ?消印とかあれば…」

「それを捨ててしまったから、ハッキリ覚えていないらしい。」



クソッ!どいつもこいつも…!