とりあえず病人の前だからと、うるさい二人を寝室から無理矢理引っ張り出す。
事の経緯を説明すると、納得しつつも「変態」「かっぱ」とブツブツ呟かれている俺…。
俺だって生殺しにあいながらも、必死で我慢したんだ!褒めてくれたっていいじゃねぇか!クソォ!
…真那め。起きたら覚悟してろよ?
「んじゃ、帰るわね。明日も早いし。」
「おぉ。帰れ帰れ。」
「ちょっとぉ、何よそれぇ。真那に手ぇ出したら殺すからねぇ!」
キャンキャンと騒ぎながら、百合子が出て行った。
「んじゃ、俺も行くわ。明日、遅れんなよ?」
進也も百合子に続いて、部屋を出て行こうとしていた。
「なぁ…これで終わったんだよな?」
「何が?」
俺はテーブルの上にある紙に目配せする。
「あぁ…」
進也がそれに気付き、手にとった。
