甘い夏  煙草の匂い




真那の事を思うあまり、ついつい腕に力が入っていたか。


「わりぃ。苦しかったか?」

「あ…ちょっとだけ…」


こんな時でも、遠慮がちな答えを口にするなんて…。


少し切なくなり、真那の顔を覗き込んだ…ら…

そこには、見たことない真那がいた。


汗まみれの顔で、頬どころか顔中が紅い。

暑さのせいで朦朧とした目に、薄く開いた口元…。

熱帯夜、クーラーもない部屋で2人抱き合っていればそうなるかも知れないが…。




まるで、エクスタシーを迎えたかの様な表情だった。




俺の視線を感じ、ゆっくりと目線を合わせる。

色っぽい顔で見つめる真那。


そんな真那の唇にゆっくりと降りていき、見つめあったままキスをした。



《マズイ、マズイマズイっ!!》


一度は押し倒したものの、さすがにこれ以上はヤバいとは思う。

しかし、引き際を完全に失った俺は、何度も唇を求め続けた。


真那の歯が閉ざされていない事を確認した後、ゆっくりと舌を滑りこませる。


「んっ…。」


そう甘い吐息を漏らし、膝がピクッと動く。







  チ ―― ン





頭の中で鐘がなった。