「独り暮らししてるからって、威張れるもんじゃねぇだろ?
俺だって、進也達だって、それぞれ独り暮らししてんだから。」
「…上杉さんはぁ、彼女さんとは暮らさないんですかぁ?」
「は?なんで?
俺、彼女いるって言ったか?」
「え~?いるんでしょお?
上杉さんの洗濯物から、女の人の香水の匂いがする時ありますもん。」
…あぁ、そういう事かぁ。
彼女は…いない。めんどくさい。
しかし、セフレは…3人いる。
多分、誰かと会った時についた匂いだろう。
「…なんで?同棲しないとマズイのか?」
「いいえぇ…ただ…」
「…?」
「あんな広いお部屋に住んでて、寂しくないのかなぁ…って。」
広いって…1LDKだろ?
「真那んちはどんくらい?」
「ウチですかぁ?1Kですよぉ!はずかし~ぃ!」
「…充分だろ?」
「でもぉ、6畳ですよぉ?
スッゴく古くて、来年の冬には取り壊されちゃうんですよぉ?」
「は?なんでンなトコに住んでんの?」
「えぇ?安いからぁ?ですよぉ?」
安いから…って。
