甘い夏  煙草の匂い




真那の肩に置いていた手を伸ばし、ギュッと抱きしめた。


「あっ…」

「会いたかった。」

「そ…そんな…、しょっちゅう会ってるじゃないですか?

…も…まだ洗い終わってないですから…」


抱きしめられてるくせに、まだ洗い続ける気か?


負けねぇ…。


片手で抱きしめたまま、もう片方の手を伸ばして水道の蛇口を閉める。


「あ…」


そのまま真那の顎を斜めに持ち上げ、キスをする。


「んっ…!」

「真那…すげぇ会いたかった…。」

「待っ…もうすぐ終わる…んぅ…!」


終わるのなんか、待ってらんねぇ。


今すぐ真那が欲しい。



真那が濡れたままの手で俺の腕に触れてくる。そこに全神経が集中したかのように…冷たい水が痺れに変わるようだった。




…しかし、後ろから抱きしめるというのは…失敗した。


肩に腕をまわしていると、すぐ下にある胸の膨らみに今にも触れそうになる…。


…くっそぉ!