甘い夏  煙草の匂い




「昨日も会ったし“ぎゅ~”も“ちゅ~”もしたけど、今日もしたい。」

「やっ…!…も…」



もう電話では限界だ。ナマ真那に会いたい…。


アタフタしている真那を無視し、車を発進させる。

もちろん仕事もする。栄四郎が持ってきたDVD-Rを車内で聞き、頭に叩きこんだ。





― コンコン ―


「はい、どなたですか?」


閉じたままのドアから聞こえてくる声。


「学習能力はあるみたいだな?」

「あっ…」


俺の声を聞いてからドアを開く。すかさず体を滑りこませ、真那を抱きしめる。


「きゃっ…」

「ただいま。」

「も…もうっ!」


腕の中でジタバタしている真那にキスをする。


「んっ…」


軽いキスなのに、声を漏らす真那が憎い…。


「…ただいま。」

「お…おかえりなさい…。」


真っ赤になり少しむくれている顔も…またカワイイなぁ!