あえて番号は聞かなかった。 運命、 そんな言葉を信じたかったから。 幼馴染の心がこんなことを言っていた。 「うちのパパとママは運命の赤い糸で繋がってるの」 いつもお気楽なヤツだけど。 でも 「運命の人ならね、絶対に何があっても 必ず結ばれるんだって」 この言葉がずっと心に残っていた。 だから葵を運命の相手と信じたかった俺は 別れた後もずっとずっと待っていた。 再びまた会える事を・・ それがまぁ今はよく分かんないけど。 「なぁ。榊には運命の相手っていた?」