「入りなさい」
社長の声に
「失礼します」
ガチャリとドアの音がしたのと同時に入ってきたのは
・・・うわ、カッコいい・・
制服を着た一人の男の子だった。
「おはよう、慧」
社長が笑顔で慧と呼ばれた男の子に挨拶をする。
「おはようございます、父さん」
社長に笑顔で答え、綺麗なお辞儀をする息子。
「学校があるのに呼びだしてすまないな」
「いえ、遅れても成績に支障は出ないので」
それって・・相当頭がいいってことだよね?
さすが社長の息子。
息子も来たし、お礼はまた今度かな?
そう思って
「ではあたしはこれで」
精一杯のお辞儀をして社長室を出ようとすると
「待って」
奥さまの声で足が止まる。
「実はね。私の気持ちというのは・・」
「家の息子を受け取ってくれないか?」
「へ?」
それってつまり・・
「うちの息子と結婚してくれないかな?」
は?
は?
はぁぁああ?????


