「カレシに三股かけられて~~~!!しかも
あたしが三番目とか言うの~~~!!」


って。


・・・一番なら許すのかよなんて思っていたら


「酷くない!?せめて二番目だよ、とか、
みんな比べものにならないくらい大好きだよって
言ってくれてもいいのにさ!!」


・・二番でも許しちゃうんだ


なんて心の中で何度も突っ込みを入れてみる。

面倒だから口には出さない。

ずっと何も言わなかったせいか

「きーてんの!?」


若干酔っ払ったみたいな言い方で
俺の顔をまじまじと見てくる。


「はいはい、聞いてます」


一応は、ね?


「あんなに大好きだったのに。酷いよ~」

「まぁさ、元気出しなって。オネーサン可愛いし」

「可愛い?あたしが!?」

「うん、可愛い、可愛い。自信持ちなって」


なーに慰めてんだか、俺。

「そうだよね・・泣いても仕方ないもんね」

でもその慰めのおかげか勢いよく立ちあがって

「そうだよね!明日また聞いてみる!!
だってあたしが三番目のわけないし!!」


・・・ってそこかよ・・


突っ込みどころ満載だけど

でも何でかな

オネーサンの話を聞いて何処かスッキリした自分がいた。


確かに逃げない事は大事かも・・


「キミに話してすっきりした!!ごはんでも行こうよ!」


こちらに笑顔を見せて急に俺の腕を掴んだ彼女。


その笑顔に

俺は救われて。

「うん、行こうか。ご飯♪」


俺はこの日初めて恋をしてしまった。