婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?



車が進み始めてから数分経って。


今は何処に向かうのか、
首都高を走らせている。

何処に行くのかも知らなくちゃいけないけど。

その前にどうしても聞きたくて

窓の外を向いている慧につい聞いてしまった。


「さっきの子?」

全く興味のなさそうな顔をしてから


「あぁ、ユカの事?」

今思い出したかのような声を出した。


ユカちゃんって言うんだ・・

何でかちくんと

また胸が痛む。


「な、なんかお似合いだよね」

ユカちゃんふわふわして可愛いし。


「そう?別にもうどうでもいいよ」


どうでもいいって


「そんな言い方」
「だって俺には葵がいるから」

まっすぐあたしを見る瞳に

何処に視線をもっていけばいいのか
分からなくなってしまう。


「何、気になってたの?ずっと」

さっきよりもぐっと近くなった距離に

「べ、別に」

つい反対を向いてしまう。

なんかあたし

年下にいいように振り回されてない?


いやいや、決してそんなことはない!!

・・はず


「女なんてみんなそんなもんだよ」