婚約指輪を君に~恋した相手は17歳の王子様!?




ドアを開けて中を見ると。


そこにはつい先月行われた我が社の生誕式典で
ちょっとだけご挨拶させて頂いた社長がいた。




・・・二人っきりで会うなんて初めてだよ。


「おはよう!」


笑顔であいさつしてくれる社長に


「お、おはようございます」


取り敢えず笑顔で返す。


・・ん?


怒ってるわけではなさそう・・


「突然呼びだしてすまなかったね。」

「い、いえ、とんでもない」


40代で大企業の社長は結構若い方だと思う。


でもとてもそうは見えないくらい若々しくて
整った顔立ちに少し見とれてしまう。


あんまり見ないからなぁ・・


「聞いているかな?」

「は、はい、失礼しました」

やば、社長の前で自分の世界に入っちゃったよ・・


「実はねうちの家内が君に会いたいと言っていてね」


そう言うと


真っ黒のソファーから髪を上に束ねた女の人が立ち上がってこちらを見た。


「あ・・・」