「やぁ、おばけぇ?」 美優は、張り付くようにしていた 校門から数歩。 後ろに下がりながら、声の正体をみてやろうと目を凝らした。 「は? おばけじゃねえし――」 だんだんと、美優に近づいてくる 闇の中の黒い影。 真っ黒。 緊張しながらも、 美優はじっと それが見えるところにくるまで待った。 「なんだ。ただの、ちびか・・・・・・」 _