「言わない! あっ。ねぇ! おにぃ〜じゃなくて。 ねえ! どこ?!」 先をすたすた歩く 男の子を美優は、見失っていた。 街灯の明かりさえ 届かない。 さらに、暗闇に入っていったのだろう。 男の子の姿が、闇に消えてしまった。 真っ暗闇にとつぜん 置いてけぼりに、されたみたいだった。 美優はこわくなって、泣きたくなった。 _