…何時の頃か。
まだ、お侍が刀を腰に差していたような世でございました。





低くなだらかな山々に囲まれた、小さな国がありました。


小さな湖と、ふたつの河、小さな白壁のお城と、小さな城下町。

村が5、6ほど。



あとは田畑や野山が広がるばかりの、これといって良い所も悪い所もない、平々凡々とした国でした。