ツギハギの恋

コイツなんつーおねだりすんだよ!?

自分から手を出さないであたしに出させるとか……


何この羞恥心!

何それズルイ!


ドキドキしながらひなたのシャツのボタンを外す。

押し倒したような体勢がいやらしい。


ひなたの濡れた肌がのぞく度に自分の息が荒くなっていくのがわかる。

あたしはそれを悟られないように必死で隠す。


見てんなくそ……。

そんなあたしの反応をひなたは観察するかのようにじっと黙って見ていた。


何この羞恥心!

羞恥プレイか!?



この前、あたしに自分をMかと尋ねたが今のひなたは明らかSだ。



俯きながら最後のボタンを外すと今度はひなたの手があたしの制服のボタンに触れた。


「脱がすよ?」



ヤバイ……


あたし記憶のないひなたとやっちゃうのか?

それって違う気がする……。


でも目の前のひなたに飛び付きたくて体がうずうずして苦しい。

どうしていいのかわからない。

どうしようもないジレンマで息をするのも苦しくなる。



焦らすようにゆっくり外されるボタン……。


記憶のないひなた……。


このまま進んだらいけない気がする。