ツギハギの恋

タオルを持って部屋に戻るとひなたはフローリング直に座りくしゃみをしていた。


「大丈夫ですか先輩、タオルどーぞ」

「拭いてもあんまり意味ないけどね」


ケロっとした顔でタオルを受け取るとひなたはおおざっぱに髪を拭きはじめた。

確かに拭いてどうにかなるレベルじゃない。


マジマジひなたを見ると濡れた服が張り付いて肌が透けて見えた。


マジ色っぽいなコノヤロー……。


思わず見とれていると目がバッチリ合ってハッとした。


「あ、着替え!貸します!」

「うん……ありがとう」



慌ててあたしはひなたが以前、着ていた家着を差し出す。


「先輩、これ……」


受け取ると思いきやひなたはあたしの腕を自分の方に引っ張った。

そのせいでよろめいてあたしはひなたの上に伸し掛かる。



ちょ、何すんだよ!?

びっくりして顔を上げるとひなたの挑発的な目があたしを捕らえた。

ぞくぞくしてあたしは息を飲む。




「面倒臭いから中田さん脱がせて?」



刺すような目で指を絡めるとひなたはあたしをなまめかしく誘った。



ヤバイ……鼻血出そう。


反則だろ……。